痛風の発作を経験したことがあればご存知と思いますが、どんなにもんどりうつ様な痛みであっても、痛風の痛みと言うのはちゃんと治療をすれば一時的な痛みとして「ずっと」続くわけではありません。
発作の痛みにおののいて、その後しっかりと生活をコントロールすれば、血中の尿酸値濃度も落ち着き、発作が出る機会も徐々に少なくなります。
しかし、痛みがなくなったからといって油断をしていると怖いのが痛風なのです…。
今回は痛風を甘く見てとんでもないことになった事例をご紹介しつつ、そうならないための対策について考えていきます。
記事を読んでもらうことで
- 痛風を自力で治すことはできるのかどうか
- 痛風を繰り返し続けたら最悪どのような事態になってしまうのか
- 痛風が落ち着いたからといって放っておくとどんなリスクがあるのか
これらのことがわかります。
できることなら目を背けたいような「不都合な」内容もしっかりとお伝えしていきたいと思います。
痛風を自力で直すことはできる?痛風は一時的に痛みがなくなることもある!
痛風発作が起きると、そのとんでもない痛みで、人によっては「この痛みで死ぬ」と思う程だと言います。
しかし、一般的には痛風発作の痛みと言うのは、ピークが発作が起きてから2日目、痛みが続く期間は長くて2週間と言われています。
この2週間というのも、ずっとひどく痛いというよりは、痛みが残っているといった感じの日が長いということなので、そうした点ではちょっとホッとしますね。
つまり痛風が悪化したからといって死亡するようなケースは現代ではまず考えられないということです。
ただし、だからと言ってあなたの痛風が治ったわけでは無いことをしっかりと理解しなくてはいけません。
痛風は自力で治すということが不可能な病気であることを理解しましょう。
ちなみに、痛風発作は痛みが起きている時に、医師による投薬が行われることがあります。
この投薬を利用すると、長くて7日ほどで痛みは引いていくようです。
投薬をしない場合と比較すると、痛みが続く期間が半分になるわけですから、やはり薬のチカラは偉大ですよね。
痛風発作を少しでも早く治めるには
痛風はそもそも尿酸が原因となって起こっているので、発作の期間を少しでも短くしたいなら、水分をしっかり摂って利尿を促すことがポイントになります。
排尿することで体内の尿酸を少しでも早く少なくすることは、痛風発作の軽減にも得策なのです。
痛風発作が「起きる間隔」とは?
痛風発作はここまでにご紹介してきたように、長くて2週間くらいで治まるのですが、だからと言って生活や食習慣を改善せず、尿酸値のコントロールもしないでいた場合、1年を待たずして次の痛風発作が起きるのが普通です。
人によっては数日の間に何度も痛風発作が起こるケースすらあるのです。
痛風発作が治まったからと言って、尿酸値のコントロールをおざなりにしていると、痛風発作が起きる間隔はどんどんと短くなります。
最初の頃は1年間隔だった痛みが、徐々に半年、3か月、1か月……となってくると、次の日が来るのが怖いということにもなりかねません。
こうなると確実にQOL(quality of life=生活の質)が下がり、人生が楽しい物ではなくなってしまいます。
痛風は生涯付き合っていく病気ではありますが、自分でコントロールできれば、生活の質を大幅に下げることなく過ごせるのです。
生活習慣の改善や、食習慣の改善は痛風を(というより尿酸値を)コントロールするのに何よりも重要なファクターになるのです。
自分でコントロールできれば改善に向かう病気であるのですから、諦めずに改善への道のりを進むことが大切ですね。
痛みがない=痛風が治ったではないので放置はNG!痛風を自力で治すのは根本的に無理!
痛風を初めとして、尿酸値に関わる病気(糖尿病など)は、一生涯付き合っていく病気であるのがほとんどです。
糖尿病は検査を受けない限り、自覚症状がないので気づきにくいですが、痛風も実は「痛みが治まれば」自分が痛風であることを忘れてしまう人が多いのです。
痛風発作で七転八倒したにも関わらず、治まってしまうと気にしなくなってしまう……まさに「のど元過ぎれば熱さ忘れる」の状況です。
ただ、やはり人間ですので、確かに痛みなどの自覚症状がない時に「自分は痛風だ」といつも思っているのも難しい話かもしれません。
こうなると、いつも忘れないような健康管理をしていく必要が出てきます。
例えば、毎夕のウォーキングを日課にしてしまえば、痛風であることを忘れたり、当初の目的を忘れたりしていても、日課なのでウォーキングは忘れず、健康管理を実行することができます。
これと同じで、食習慣を管理することも、痛風の発作から1か月程度は栄養管理をしっかりしても、そこを過ぎてくるとまたいつものような食習慣に戻ることはよくあります。
では、食習慣においてはどんな健康管理を心がければ良いのかというと、アンセリンなどの尿酸値を下げる効果のあるサプリメントを取り入れるのが良策です。
こちらも日課になるウォーキングを一緒で、夕食の後にはサプリという流れを日課にしてしまえば、目的を忘れても、自分が痛風だということを忘れていても、身体が「サプリを飲むこと」を覚えて、勝手に健康管理をしてくれますからね。
痛風にとって日常生活に大事なのは、「毎日」きちんと対策を続けることなのです。
痛みが治まったからと言って、痛風は自分の身体からいなくなった!ということを考えて対策を取り入れなければ、痛風と言うのは取り返しのつかない状況を運んでくることだってあり得るのです。
痛みがないからと痛風を放っておくと…?自力で治そうと思ってひどくなったケース
先ほどの項でもお伝えしていますが、痛風の発作と言うのは1度起こったからと言って、年柄年中、ずっと痛みが続くわけではありません。
長くて2週間の痛みを感じる期間が過ぎれば、その後は発作時のすさまじい痛みがウソのように引いていくわけです。
ただ、これで勘違いしてしまうのが痛風の怖いところ。
痛みさえなければ通常の生活に困難はないので痛風患者はつい自分が尿酸値をコントロールすべきであることを忘れてしまいがちなんですよね。
だから、お祝いの場があれば「今日だけだから」とビールを飲んでしまいますし、誘われれば「今日は特別」と言ってプリン体の多い外食に付き合ってしまいます。
しかし、一度でも痛風発作が出たあなたは、現在痛みがなかったとしても、ずっと痛風を抱えて生きることに変わりはないのです。
もし、あなたが痛みがない期間に「痛風なんて発作時だけ気を付けて耐えていればいいんだ」くらいにしか考えなかったら、あなたの手足……特に足はとても怖いことになる場合もあります。
そして痛風によって起こるこうした「怖いこと」は何も珍しいケースではないのです。
痛風が原因で足が腐る!?足を切断してしまうケースに注意!
痛風では、痛風そのものが原因で細胞が壊死(えし)したり、壊疽(えそ)したりというよりも、痛風による合併症から細胞が壊死・壊疽する可能性が高くなっています。
痛風と言うのはそもそも「血中の尿酸値が高い」という、血液に関係する病気でもあるので、このことが「腎臓」に負担をかけることもあります。
腎臓は血液をろ過する役割があるのですが、血中の尿酸濃度が高くなれば、それだけ腎臓の負担も大きくなるのです。
腎臓は正常な血液ではない「血中尿酸値」の高い血液を頑張ってろ過しますが、そんんな状態がずっと続くと、腎臓では血液はろ過しきれなくなり、このことが原因で「汚れたままの血液」が全身を巡るようになるのです。
汚れたままの血液が体内を巡れば、身体の至る所で不調が出てきます。
その最たるものが細胞の壊死や壊疽なのです。
壊死や壊疽って一体何?
- 壊死
- 生体内の一部の組織や細胞が死ぬことを指し、不可逆性で2度と治ることはありません。
- 壊疽
- 壊死した組織や細胞が、腐敗菌による感染を受けて腐敗し、黒く変色し、悪臭を放つ様な状態。もちろん不可逆性で2度と治ることはありません。
痛風になると、血液が汚れたままになることは先述の通りですが、それと同時に、しっかりと栄養が行き渡らなくなったりするので、細胞は栄養や酸素不足に陥り、壊死したりします。
きちんと尿酸値のコントロールができていれば良いのですが、痛みがないからということで、自分の身体のコントロールをしていなければ、自分自身では気が付かないうちに、細胞はどんどん元気を失っていくのです。
何だか血行が悪いな……と思っているところへちょっとしたケガをして、そこからバイキンが入って、化膿して、治らないまま壊疽してしまうのです。
化膿したまま放置すると、皮下組織の細胞まで死に至るので、最終的にはその部分は腐敗します。
腐敗した組織は再び再生することは難しいので、ほとんどの場合が壊疽した部分や、壊死した部分を「切り取る」ことになるのです。
痛風の人は糖尿病を併発していることも多いのですが、糖尿病は合併症が怖い病気の1つ。
ひどい糖尿病を放置すると、細胞が壊死、組織が壊疽することは少なくないケースですし、糖尿病性失明というのは有名な「糖尿病の合併症」です。
他にも、傷口からバイキンが入っても治りにくいことから、「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」という病気になることもよくあります。
蜂窩織炎は放置すると組織が壊疽することもあるので、痛風で糖尿病と言う人は必ず、自分自身の身体をコントロールする努力をし続けることが大事なのです。
インターネットで調べてみてもたくさん事例はでてきますが、痛風や糖尿病での足の切断、失明、足の指先の切除は本当に多いケースです。
痛風は痛みが治まったからと言って放置すると、本当に後戻りできない恐ろしいケースに「自分が」なってしまうこともあるということをしっかり頭に入れておく必要があるのです。
痛風が長期にわたると腎臓障害につながることもある!
痛風発作は関節に発症した結節が原因で起きるものですが、この結節は「尿酸ナトリウム」というものが溜まってできているものです。
目に見えないところでは肝臓の髄質にも尿酸ナトリウムが溜まり、これを浄化しようと腎臓が頑張りすぎるために腎臓がどんどん破壊されていき腎障害が引き起こされることがあります。
腎臓でろ過しきれなかった尿酸ナトリウムが関節に肉芽腫組織というこぶのようなものを足の親指だけでなく全身に形成しはじめます。
つまり、足の親指だけではなく痛風が全身にできてしまうということですね。
また、高尿酸血症により尿中に含まれる尿酸が増加した状態が長く続くと、尿酸結晶となり上手く排出されずに「尿路結石」を引き起こしてしまうことがあります。
尿路結石になってしまうことで尿の通路が阻害されてしまい、二次的に腎障害が引き起こされることがあります。
つまり、身体の中に尿酸ナトリウムが常に高い状態が続くことにより様々な場所に結晶となって付着し、腎臓に負担をかけてしまうことで腎障害の引き金となってしまうということです。
このように痛風によって始まる腎障害のことを「痛風腎」と呼んでいます。
痛風腎になるといずれはどうなる?
痛風腎の時期になるとかなり末期に近い状態です。
放ったらかしにしておくとどんどん悪化し腎不全となり腎臓が使い物にならないレベルにまでなってしまいます。
この場合は慢性腎不全となるため、急性腎不全のように一時的に腎臓の機能が落ちてしまっているのとは違って、時間をかけて失われた腎臓の機能を回復させることは困難となります。
腎不全になると血液中の老廃物を濾過して尿をつくる働きが失われてしまうため、本来尿として排出されるはずだった老廃物が体内に溜まってしまいます。
毒素が体の中にずっとある状態ということは、体にとっては大変良くない状態です。
こういった「尿毒症」とならないために尿を人工透析をする必要が出て来てしまいます。
同時期には狭心症、心筋梗塞や脳卒中などを発症するリスクも高まっています。
痛風というのは痛みが強く動けなくなってしまうほどなのでここまで放っておかれることは少ないですが、何度も発作を繰り返しているうちに通院が面倒になってしまい痛み止めでやり過ごしながら正しい治療を避けているとこういった深刻な事態にまで陥ってしまっているケースもないわけではありません。
病気によほど無頓着で、あまり自分の健康に関心がないという方が、稀にこのような事態まで病気を進行させてしまうことがあります。
もしあなたが既に痛風の症状を発症してしまっていたとしたら、痛みが引いたからといって安心して暴飲暴食してしまったり、痛風のケアを怠ることは絶対にやめてくださいね。
このページで紹介してきた「最悪の事態」を招いてしまわないためにも、毎日の習慣にかんたんに取り入れることができるサプリメントから「再発予防」のひとつとして始めてみるることをおすすめします。
サプリメントというのは飲むだけでいいので、続けていくのがとても容易です。
食事習慣の改善のためにサプリメントをサポートして役立てる。
これを毎日の習慣にさえしてしまえば、痛風によって起きてしまう最悪の事態は避けることができるようになります。
「体調管理は自己責任!自分が困るだけだからいいんだ!」なんていうふうには絶対に思わずに、家族やあなたを心配してくれる人のために少しでも早く痛風を改善するための習慣をスタートしてくださいね。